2007年 10月 27日
ウエスト・サイド・ストーリー メイキング オブ レコーディング |

バーンスタイン指揮、ホセ・カレーラス、キリ・テ・カナワによる「ウエスト・サイド・ストーリー」レコーディング、メイキングドキュメンタリーです。
こっちのCDを聴いた時には、歌手の声がとても10代の少年少女には聞こえないとか、歌唱がミュージカルのスピード感にマッチしていないとか、散々悪態をついていましたが、このビデオでちょっと見方が変わりました。
このメイキングビデオを見ると、「ウエスト・サイド・ストーリー」というミュージカルで、一番のエンタティナーであり表現者であるのは、バーンスタインなんだなというのが分かります。
身振り手振りで、時には歌いながら踊りながら(?)、全身からカリスマオーラを発して指揮をするバーンスタイン、それを見るだけでもこのビデオ(DVD)を見る価値はありますね。
歌手の成熟した声とテクニックは、およそティーンのものには聞こえないのだけれど、例えばトニーとマリアのデュエット「One Hand One Heart」やマリアとアニタの「A Boy Like That」の表現にはやはり深いものを感じます。
「One Hand One Heart」は、バーンスタインも言っていますが、下手をすればただのおセンチな歌になりがちなのを、まるで宗教音楽を聴いているかのような崇高さにまで高めています。
あと映画ではよく分からなかったのですが、プエルト・リコ出身のマリアは、トニーなどの白人系の男子とは異なった容姿と雰囲気を持っていたのですね。
それをバーンスタインは「キリの暗さを持った声はマリアにぴったりだ」と言っています。
あと映画ではよく分からなかったのですが、プエルト・リコ出身のマリアは、トニーなどの白人系の男子とは異なった容姿と雰囲気を持っていたのですね。
それをバーンスタインは「キリの暗さを持った声はマリアにぴったりだ」と言っています。
私はテ・カナワの暗めのくぐもった声があまり好きではないのですが、彼女をマリアにキャスティングしたバーンスタインの意図や、マリアの本来のイメージが映画とは違うというのを知って驚きました。
やはり映画の影響は大ですね、ナタリー・ウッドの華やかなマリアのイメージがシッカリ頭にインプットされていますもの。
そして若いカレーラス!
そして若いカレーラス!
容姿も声もホントに素敵。
しかし容赦ないバーンスタインの叱責に気おされて、「マリア」のレコーディングを中断してしまう。
バーンスタインが発音にクレームをつけまくるのですが、キリ・テ・カナワの発音にもかなり特徴があるように思うんですけれど、何故かカレーラスだけが散々な言われよう(笑)
しかし容赦ないバーンスタインの叱責に気おされて、「マリア」のレコーディングを中断してしまう。
バーンスタインが発音にクレームをつけまくるのですが、キリ・テ・カナワの発音にもかなり特徴があるように思うんですけれど、何故かカレーラスだけが散々な言われよう(笑)
「Something’s Coming」のアップテンポのシンコペーションに乗り切れず、先走りして散々注意され、四苦八苦しながらレコーディングするカレーラスは、失礼ながらあの大歌手が・・とその意外性に微笑ましく思ってしまう。
歌もかなり意識してナチュラルに歌おうとしているのがよくわかりますね。
歌もかなり意識してナチュラルに歌おうとしているのがよくわかりますね。
by camelstraycat
| 2007-10-27 01:40
| musical
|
Comments(4)

ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
昔、テレビで見たときに私も同じような感想を持ちました。スペイン語訛りなら逆にホセが得意なのに皮肉なもんだなあと思いました(^_^;)
このCDはなかなか聴くことがなかったのですが、取り出してみようかなと思います。バーンスタインを知るうえで貴重なものですよね。
思い出させてもらいました。ありがとうございます(*^_^*)
このCDはなかなか聴くことがなかったのですが、取り出してみようかなと思います。バーンスタインを知るうえで貴重なものですよね。
思い出させてもらいました。ありがとうございます(*^_^*)
鍵コメさま
ほんとうにこのCDでの「One Hand One Heart」は素晴らしいものでした。
>司祭の前に立つこともなく、密かに将来を誓い合う二人・・
うう、これを聴いただけで涙が出そう・・この後のトニーの運命を思うと(ヨヨ・・泣き崩れる)
ミュージカルではそれ程気に留めなかったナンバーですが、やっぱりこの二人の歌で聴くとそれは素晴らしい、さすがと言うべきでしょう。
それから
>この曲は本来、バーンスタインの「キャンディード」のために書かれた
そうなんですか、知りませんでした・・そして「キャンディード」調べてみました。
およよ!見たかったです~!興味津々、DVDがあるそうですが、これは買いなのか?!・・。オペラともオペレッタともミュージカルともつかない作品だそうですが、CDだけでも聴きたいです。
ほんとうにこのCDでの「One Hand One Heart」は素晴らしいものでした。
>司祭の前に立つこともなく、密かに将来を誓い合う二人・・
うう、これを聴いただけで涙が出そう・・この後のトニーの運命を思うと(ヨヨ・・泣き崩れる)
ミュージカルではそれ程気に留めなかったナンバーですが、やっぱりこの二人の歌で聴くとそれは素晴らしい、さすがと言うべきでしょう。
それから
>この曲は本来、バーンスタインの「キャンディード」のために書かれた
そうなんですか、知りませんでした・・そして「キャンディード」調べてみました。
およよ!見たかったです~!興味津々、DVDがあるそうですが、これは買いなのか?!・・。オペラともオペレッタともミュージカルともつかない作品だそうですが、CDだけでも聴きたいです。
ペルシャ猫さん こんばんは♪
カレーラスの表情が段々こわばって、最後は歌えなくなってしまう、そして英語で話していたのがついにスペイン語で何かボヤキながら、スコアを無造作に鞄に放り込んで去ってゆく・・あんなの収録していいの?(笑)と思えるようなシーンでした(笑)。
カレーラスばかりとやかく言われてちょっと形無しですよね。
ミュージカルではあまり気にならなかったナンバーがこのCDでは聴き応えあるように思いました(^^
カレーラスの表情が段々こわばって、最後は歌えなくなってしまう、そして英語で話していたのがついにスペイン語で何かボヤキながら、スコアを無造作に鞄に放り込んで去ってゆく・・あんなの収録していいの?(笑)と思えるようなシーンでした(笑)。
カレーラスばかりとやかく言われてちょっと形無しですよね。
ミュージカルではあまり気にならなかったナンバーがこのCDでは聴き応えあるように思いました(^^